本日は駒澤大学深沢校舎にてドナルドキーン先生の講演会へ。
「俳人 正岡子規」
駒大英米文学科主催。
キーン先生の半世紀にわたる研究を聞くことができました。
キーン先生は俳句や短歌といった日本の文化を海外に
広く浸透させた最大の功労者の一人だと思います。
日本人よりも日本人の魂を持った方だと実感しました。
講演は英語で行われましたが、分かりやすい英語で
英語が話せない自分でも何とか理解できる講演、
そういったところ、
日本語も話せますが、
英米文学科主催なので英語での講演、
言葉づかいで先生の心配りが伝わってきました。
正岡子規は近代俳句、近代短歌の創始者といわれます。
この分野にうとい自分でも、
それまでの俳句、短歌と明らかに違いがわかる子規の作品ですが、
このニュアンスを日本だけでなく海外の人達にも伝えることは
キーン先生にとって大変な苦労があったことだと思います。
英語では伝わりきらない
日本語の美しさを改めて実感しました。
わび、さびは陰の美
日本人はこの陰の美を好み、
西洋では陽の美を好むとキーン先生は言います。
陰の美を
「negativ beauty」
陽の美を
「positive beauty」
と訳します。
もうお分かりだと思いますが、
ここが難しいところです。
陰と陽は
negativeとpositive
と細かなニュアンスは違うわけで、
ここの美しさ、ここの感覚、
なかなかつたわらないところだと思います。
今回の講演の主題とは道はそれますが、
こういったところの美しさをもっと海外の皆さんに
広く理解してもらえると日本の真の美しさがより伝わると
思うのですが・・・
奥の深い文化です。
こういった事例は海外の方からの視点でも
多くあることでしょう。
人生かけても日本の美を理解しつくすことは難しいことです。
日本の美を知り尽くすこともできないで
海外の美にとやかく言えません。
人生をかけてさらに日本の美を探求していきたいと思います。
先日、このブログでボストン美術館展をかきましたが、
やはり日本の美術、深いです。
ダビンチやフェルメールも大好きだけれど
やっぱ若冲や探幽がいいな、
ゲーテやシェイクスピアも大好きだけど
やっぱ正岡子規や永井荷風がいいな、
バットマンやスパイダーマンもいいけれど
手塚治虫はすばらしい。
日本万歳。